【STORY 森山修斗】 レイクスを居るべき場所へ!滋賀出身の男が導く
チーム唯一の滋賀県出身選手である森山修斗は子どもの頃からレイクスのファンだった。
「(Bリーグ発足以前の)bjリーグ時代からずっと観ていたし、レイクスのホームコートに立つことを憧れていました」。
だから、B2降格が決まった時は「申し訳ない気持ちも、悔しい気持ちもあったけれど、純粋に悲しかった」ようだ。
中学からバスケットを始め、メキメキと頭角を現していた森山は「古豪」と言われていた滋賀県立瀬田工業高校へ進学。当時の滋賀の高校バスケ界は、元レイクスの横江豊らプロ選手を何人も輩出していた光泉(現光泉カトリック)のほぼ1強時代だった。
そんな時代に森山は「打倒、光泉」を掲げる瀬田工業を選んだ。理由は「強いチームを倒して全国に行く方が楽しいと思った」から。そして、高校3年のインターハイ滋賀県予選で光泉を破って全国切符を手にする。「正直、うれしいよりも、ほっとしました。自分の選択が間違っていなかったことを証明できたから」。森山は昔から優しい笑顔の内側に反骨心の塊を秘めていた。
明治大学でも負けん気の強さを発揮し、ひたすら3Pシュートの練習に明け暮れたという。そして身につけたのが「その日のタッチの感触で微妙にフォームを変える」という独特のシュートセンス。大学時代とレイクスで共にプレーした今川友哲(B3横浜エクセレンス)は「あの軌道で入るのが不思議」と森山のシュートに驚いたそうだ。
大学卒業後は、広島ドラゴンフライズでプロキャリアをスタートさせ、2021-22シーズンからレイクスに在籍。27歳という年齢を考えれば少しでもB1でプレーしたいはずだが、森山は日本人選手で最も早くレイクス残留を決めた。そこには溢れんばかりのレイクス愛があった。
「昨シーズンの終盤頃から、もしレイクスからオファーがあるなら来シーズンもレイクスで戦おうと決めていました。例え、舞台がB2リーグに変わってしまったとしても。レイクスの一員になれた時はすごく嬉しかった。なのに、自分たちがB2リーグに落としてしまった。応援してくださっている方々に申し訳ない気持ちは当然ありましたし、降格したことで改めてB1リーグで戦い続けてきたレイクスの凄さを理解することができました。1人のファンとしてもそうですし、今は選手としてレイクスを“居るべき場所”に戻したいと思っています」
森山の内なる反骨心は「B1昇格」という明確なターゲットを捉えている。
「昇格するためなら何でもやる」と話す地元出身選手は得意のシュートだけではなく、「ディフェンスも、リバウンドも死ぬ気で頑張る」という覚悟でコートに立つ。
森山修斗
NAOTO MORIYAMA
背番号:77
ポジション:SF
身長/体重:195cm/93kg
生年月日:1996年4月13日
出身地:滋賀県草津市
経歴/Career
草津市立玉川中-滋賀県立瀬田工業高-明治大
2020-21 広島ドラゴンフライズ
2021- 滋賀レイクスターズ/滋賀レイクス