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【STORY 柏倉哲平】6代目キャプテンは生粋のリーダー

2021-22シーズンからレイクスブルーのユニホームを着てプレーしている柏倉哲平
司令塔としての持ち味はアグレッシブなディフェンス、精度の高い3Pシュートなど複数あるが、最大の武器はリーダーシップだ。


山形県出身の柏倉は、地元の強豪・山形南高校を経て青山学院大学に進学。2016年に当時B2リーグ所属のアースフレンズ東京Zと特別指定選手契約を交わし、翌シーズンに正式加入となった。
そして2020-21シーズンに当時B1リーグ所属の新潟アルビレックスBBへ移籍し、54試合に出場するなどキャリアアップに成功。そして翌シーズンにレイクスへやってきた。レイクス加入の際のエピソードは、柏倉の人柄を表していておもしろいものがある。

ポイントガードとして脂が乗っていた当時26歳の柏倉には、複数チームからオファーが届いていた。その中からレイクスを選んだ理由は「自分を最も評価してくれたから」だった。特に「キャプテンとして来てほしい」という言葉に心が動かされたという。クラブ創設16年目を迎えるレイクスの歴史の中で、加入前からキャプテン就任が決まっていたのは柏倉だけ。レイクス6代目キャプテンはまさに生粋のリーダーだった。

柏倉が加入したシーズンは、レイクスがスペインバスケットへと舵を切った初年度だった。
あまり馴染みのないスペイン式を取り入れる難しさに加え、選手が大幅に入れ替わったこともあってチームビルディングは難航した。今や日本代表として脚光を浴びている川真田紘也でさえ、戦術理解に苦戦していた。そんな環境の中で、柏倉は個人のスキルアップとキャプテンの責務という2つの難題に直面する。クラブワーストの17連敗という苦しい時期もあり、チームはいつ空中分解してもおかしくない状況だった。その中で、柏倉のリーダーシップが発動されることになる。

「学生の頃や東京Zでもキャプテンをやってきた中で、勝てない時期はどうしてもベクトルが内側に向いてしまうのは分かっていました。特にレイクスのような若い選手が多いチームだとその傾向が強く、誰かが誰かに責任を押し付け始めるとチームは崩壊してしまう。キャプテンとしてはベクトルがチームの成長という外側へ向くように、声かけなどを工夫しました」
結果的にクラブワーストの14勝43敗(勝率.246)でシーズンを終えたレイクスだが、その先につかんだのはB1リーグの強豪が警戒するアグレッシブなスタイルだった。

だが、昨シーズンは物事がうまく噛み合わず、クラブ初のB2リーグ降格となった。そしてレイクス加入の時と同じように柏倉の元には複数チームからオファーが届いた。だが、柏倉は悩みに悩んだ末にレイクス残留を決めた。「気持ちで動くタイプ」の彼にはやるべきことがあったからだ。
 

「(B2リーグ降格が決まった時)一番はブースターさんに申し訳ないと思った。シーズン終盤にはホーム・アウェイに関係なく多くの方が駆けつけてくれて、その方々のためにもレイクスをB2リーグに落とすわけにはいかないと思って戦っていました。だから、降格が決まった時は言葉が出なかったです。個人としても力の無さを感じた悔しいシーズンでした。新たなチャレンジとして滋賀を“居るべき場所”に戻したいと思っています」

“男気”を絵に描いたような人物が、柏倉哲平という選手である。

 

柏倉哲平
TEPPEI KASHIWAGURA


背番号:14
ポジション:PG
身長/体重:180cm/82kg 
生年月日:1995年1月20日 
出身地:山形県山形市

 

経歴/Career

山形県立山形南高-青山学院大
2016-20 アースフレンズ東京Z
2020-21 新潟アルビレックスBB
2021- 滋賀レイクスターズ/滋賀レイクス
∟2021-22、22-23、23-24シーズンキャプテン

   
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